黒百合 布花の作り方

アートフラワー

黒百合と呼ばれる黒いユリの花を見たことがありますか?
黒百合と言う名前なので花の色が黒と思われがちですが実は濃い暗紫色をしています。
実際にもともと花の色素に黒はなく、黒っぽく見える花も赤や紫の色素が濃く集まったものだそうです。
黒百合の花色やうつむき加減に咲く花姿は何とも言えないミステリアスな雰囲気を醸し出しています。

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クロユリの花言葉

そんな黒百合の花言葉は「恋」、「呪い」。
真逆のような2つの花言葉ですが、
「恋」の花言葉の由来は、アイヌ民族の言い伝えにあります。
好きな人への想いを込めた黒百合を、その相手の近くにそっと置き、黒百合を誰が置いたのか気付かれないで相手が黒百合を手に取ると2人は結ばれるという言い伝えです。

「呪い」の花言葉は、実在した戦国武将「佐々成政」の実話が由来しているそうです。成政は自分の妻、小百合が自分の留守中にほかの男と密通していたという噂を信じ、成政は小百合を殺してしまいます。
小百合は身の潔白を訴えながらも、「立山に黒百合の花が咲いたら、佐々家は滅亡する」と呪いの言葉を残して死んだといわれます。

黒百合の作り方

そんな黒百合ですが深雪アートフラワーではユリコースの花です。
今回も型紙からカットします。
花弁の生地は特上サテンを使用し、1輪分は大花弁、小花弁を各3枚ずつ、
つぼみも3枚で1つ分です。
花弁の裏布はベンシルクを使用しました。裏布は表布より一回り大きくカットします。
めしべ布はサテンベルベット、葉は520サテンの固のり、葉の裏布もベンシルクです。
茎布は新サテンを使用します。

染め方

黒百合はやはり何といっても独特な暗紫色です。
花弁は裏布を重ね、マロンにローダミンを筆先で合わせ基部から染めます。
紫を基部からぼかし赤を花先から重ね染めたら、濃いグレーを全体に刷きます。
つぼみは基部にグリーン、先端は花色で染めます。
花芯はめしべ布を若草色で染め、おしべは糸バラペップをレモンイエローで染め、所々に花色でアクセントをつけます。
葉はオリーブグリーンを基部から染め、葉先に花色を刷きます。
茎布はオリーブグリーンで染め、薄いグレーを重ねます。
花用の茎布は上部1センチほど花色で染めておきます。

花芯の作り方

花芯布は三つ山にカットし中心にワイヤーを貼ります。
三つ山をそれぞれ外表に折り、外表に下まで貼り先端を反るようにくせづけます。
三つ山を中表に合わせ、ペップ6粒を周りに配しステムテープでとめます。

コテあての仕方

花弁はワイヤーを中心に貼り裏布を貼り合わせ切り揃えておきます。
一筋ゴテで花弁の中央とヘリ部分にふくらみをつけるようにコテあてします。
花弁の先を外に反るようにコテあてします。

つぼみも一筋ゴテでふくらみをつけるようにコテあてします
葉はワイヤーを貼り裏貼りした後、表裏から筋ゴテで葉脈をいれます。

組み方

花芯の周りに大花弁を三方向から囲み接着します。
小花弁は大花弁の間に配置し接着します。

つぼみは綿で形を作り3枚で被います。

花とつぼみの下を4~5センチほど縦巻きにします。

仕上げ

高低差をつけた花、つぼみ、葉小を2~3枚合わせ茎布で5センチ縦巻きにし、さらにその下にワイヤーで補強しながら花と葉を加え、茎布を縦巻きした3ミリチューブに差し込みます。
チューブに中と大の葉を輪生に差し込み花首を傾け仕上げます。
小ぶりで可愛らしい花です。

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