夕風が涼しくなる頃、真ん丸の可愛いつぼみが膨らみ始めるシュウメイギク(秋明菊)。
真っ白い花が、そよそよと風になびく可憐で上品なお花です。
花はキクに似てシュウメイギクと名づけられていますが、キク科ではなくキンポウゲ科でアネモネの仲間です。

シュウメイギクの花言葉
シュウメイギクの花言葉は「薄れゆく愛情」、「あせていく愛」、「淡い思い」です。
切なげでもの悲しい花言葉がならび、恋人への愛情が徐々に薄れていく恋心を象徴しています。
シュウメイギクの作り方
今回もカットから始めます。
花弁の生地はポプリンを使用し、花1輪分につき大花弁2枚、小花弁3枚使います。
裏貼り用の生地はオーガンジーを使いました。
つぼみもポプリンを使用します。
ポプリンはやや厚めで照りの少ない生地です。
がくはピーチサテンです。
ピーチサテンは表地が少し起毛し、裏はサテンの光沢がある生地です。
花芯はモア、もしくはウサギペップを使います。
モアは表面が起毛しビロードより毛足が長くなっています。
ウサギペップは植毛されたペップです。
おしべは糸バラペップを使います。
葉は木綿、茎布はベンシルクの縦地テープを使いました。

染め方
花弁は白に染めます。
ほとんどの白い花は基部のみ薄く若草色で染め、花色は染めずに生地の色をそのまま活かしますが、シュウメイギクは白に染めました。
白に染めることで、マットになり花弁の質感が出るようです。
花のがくはベージュに染め、薄くグリーンを刷きます。
つぼみ、つぼみのがく、葉は基部にグリーンを濃い目に刷き、ヘリは若草でぼかします。
花芯、茎布はグリーンに染めます。
糸バラペップをイエローに染めます。

コテあての仕方
花弁はオーガンジーで裏貼りをした後、花弁の表から弁ごてをハの字にあて、
花びら全体に丸みをつけます。
つぼみは各弁に丸みをつけへりを窄ますようにコテあてをします。がくも弁ゴテで花弁と同じようにコテをあてます。
葉はコットンオーガンジーで裏貼りをし、筋ゴテで葉脈を入れます。
花芯の作り方
花芯はワイヤーの先を折り曲げ、綿を少量丸く巻き、花芯布で包みます。
ウサギペップの場合はペップを短くカットし、ワイヤーの先に紙テープで留めておきます。
糸バラペップを花芯の周りに貼り付けます。

花の組み方
花芯を囲むように大花弁を接着し少し重ねるように小花弁を留めます。2枚の反対側にもう1枚の大花弁を接着しまます。
3枚の花弁の間に小花弁を配置し接着します。つぼみはワイヤーの先を折り曲げ、綿を巻きつぼみ布で包みます。
茎布を縦巻きにしたチューブに花のワイヤーを通し、がくを花の基部に三方から囲むように基部を接着します。
つぼみも同じように茎に通しがくで包むように留めます。
仕上げ
花とつぼみは高低差をつけ葉と一緒にまとめ、徐々に太めの花径に通しまとめていきます。

楚々とした佇まいは秋の茶花としても好まれます。


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